世界中のお金持ちから愛されているザ・リッツカールトンホテル。お客様をもてなすためにどんなに些細な情報も逃さず全てのセクションで共有すると言われています。例えばバーでそれとなく誕生日だと言ったら、お部屋でお祝いの言葉を言われたという具合に。
余程のお得意様ならともかく、沢山の人が出入りするホテルでそんなことが可能なの?という声もあります。中には都市伝説のように思っている方もいらっしゃるようですが、実際にはどうなのでしょうか?
最近大阪でセミナー・ワークショップを開催することが多くなった縁で実際に何度か泊まってみたときのお話です。小生は左利きで、伝票にサインする時も左手にペンを持ちます。夏に(殆ど飲めないくせに)バーでサインした時、ボーイが左利きであることに気づいてくれました。
そして先日宿泊した時にルームサービスを利用した折、決定的なことがありました。注文して予告された待ち時間の後に料理が運ばれてきました。さあ食べよう・・・ん?何だか違和感ありました。料理の一部は画像のようになっていました。
よーく見てくださいね。わかりますか?
ナイフとフォークが左右逆にセッティングされていたのです。
まさかこんな初歩的ミスをするとは思えないですし。私が左利きであることを知っていて気を利かせたのかもしれません。でも惜しい、私は洋食のフォークは左手に、ナイフは右手に持つのです。
私が左利きであることを知っているのはバーのボーイ氏の他には、フロントでチェックインするときに伝票に記入するのを見ていたスタッフだけだと思いますが、そういうお客の些細な情報も従業員同士でちゃんとシェアしていたということです。
こういう時クレームをつけるのは野暮ってもんです。イヤガラセされたのではないんですから。知っていて欲しい自分の情報は自分で伝えるものだと思うのです。ホテルの従業員はエスパーじゃないんですから。他のスタッフに「それとなく」フォークを左手に持つってお話を雑談っぽくしておきました。
とはいえ、これでお客さんの情報が異なるセクションにも伝わっていることを実感することが出来ました。それは、チェックアウトする時にフロントスタッフは伝票にサインするボールペンをそれとなく左手に渡してくれたことでさらに確信を得られました。
すなわち、リッツカールトンではお客さんの些細な情報(左利きかなんて、普通の人は気づいてくれませんから)もキャッチしてセクション同士で共有している、というのは本当だったのです。
そして、このような一流のホスピタリティを享受しようと思ったら、お客さんとしてもしなければならないことが3つあると感じました。
1.自分から情報を発信すること
私が左利きであることが分かったのは、私がホテルの人の前で字を書いてみせたからです。自分はどんな人間なのか、何を欲しているのかの情報を自分から発信しましょう。そうでなければホテルの人はどのようなサービスをすれば良いのか分かりません。
2.ホテルの人とよくコミュニケーションすること
チェックインしたら部屋にこもりっきり、食事も(ホテルの)外へというのはお勧めしません。プールを利用する、飲めなくてもバーに行ってみる、ルームサービスを利用してみる、その他小さなことでもリクエストする、などなどホテルの人と接する機会をなるべく多くしましょう。それは1番の情報発信の場を増やすことでもあります。
3.何度も利用すること
さすがに一回泊まっただけで覚えてもらうのは無理があります。リピーターになるかも分からない一見さんの印象はどうしても薄くなるものです。このお客さんのことをもっと知ろうと思ってもらうためには、やはり繰り返し利用して覚えてもらうことが大事です。3回目になると何かが変わります。
リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間
私もこの本を読んでリッツカールトンに関心を持って泊まりに行ったくちですが、この本に書かれてることは少なくともウソではなかったことが分かりました。
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ホスピタリティという言葉がしっくり来るのはこのカードか。
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